乳がん罹患者数の推移と年代別割合の変化 〜最新2024年データで見る現状と今後の傾向〜

乳がん全般

乳がんの患者数は増え続けています

乳がんは日本女性にとって最も多いがんであり、健康や生活の質に大きな影響を与える重要なテーマです。近年は早期発見や治療法の進歩が進んでいるものの、罹患者数は依然として増加傾向にあります。2024年には約104,300人が乳がんと診断され、そのうち女性は103,600人でした。(2025年8月現在、2024年の数字は全国がん登録の確定値ではなく最新推計値です。正式な確定値はまだ未発表です。)女性のがんの中で乳がんは最も多く、全体の約23%を占めています。男性患者は少ないものの、近年は報告例が増えています。

年代別の特徴

乳がんは30代後半から増加し、40代後半〜60代後半で高い割合が続きます。2024年時点では45〜49歳で約210人、50〜54歳で約230人、60代後半でも200人前後と高水準を維持。過去10年で45〜54歳層の罹患率は約15〜20%増加しており、働き盛りや子育て世代への影響が大きいことがわかります。70歳以上でも高い発症率を示し、生活習慣やホルモンバランスの変化、出産年齢の高齢化などが要因と考えられます。

若年層での増加傾向

近年は20〜30代の若年層でも乳がん罹患が増えています。2024年推計では20〜29歳で約12人、30〜34歳で約40人、35〜39歳で約90人(いずれも人口10万人あたり)が罹患。特に30代後半は10年前より約25%増加しています。若年層は進行が早いケースもあり、自己チェック習慣や20代後半からの医療相談が重要です。

高齢化と年齢構成の変化

長期的には高齢患者の割合が増えています。日本全体の高齢化や45歳以上の罹患率上昇が背景にあり、死亡率のピーク年齢も55〜59歳から60〜64歳へ移行しています。

コロナ禍の影響と回復

2020年は新型コロナウイルスの影響で検診や受診が減り、乳がん発見数も一時的に減少しました。しかし2021年以降は受診が回復し、2023〜2024年にはコロナ禍前を上回る水準に。診断の遅れによる進行例もあり、早期発見の重要性が再認識されています。

今後の見通しと対策

高齢化が進む中、乳がん患者数はさらに増えると予想されます。自己チェックは月1回、生理終了後1週間以内が理想で、しこりや皮膚変化を確認します。若年層も例外ではなく、家族歴やリスクが高い場合は20代後半から医療相談や超音波検査を推奨。40歳以上は2年に1回のマンモグラフィ検診が望まれます。正確な統計理解と最新情報の把握が、自分と家族の健康を守る第一歩です。

 

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